先日、ニュース以外滅多にテレビを見ない自分が、何気なしにNHKの番組に
スイッチを入れて、途中から見た為番組のタイトルは忘れてしまいましたが、
北九州のある農業地域の村おこしの話で、50歳後半〜60歳前半くらいの農
家の奥さんの一言が、大変印象的なおばさんの言葉があり感激をしました。

今年は暖冬の所為である農作物が出来すぎて、折角出来た作物を値崩れを
防ぐ為、市場に出荷せずトラクターで踏みつけている光景が、時々新聞やテ
レビで報告されて我々消費者の目に飛び込んできます。ご存知のように農作
物も工業製品と同じ、大量生産、大量消費理念の中で、出来すぎても市場で
値段が通らず、出荷するほど赤字になる流通システムになっておる事が現状
のようです。
消費される作物は全国何処にでも販路を求めて出荷される為、物流に都合
の良いように、サイズの規格化、梱包が必要となりそれに伴う経費がかなり
かかる事になって、豊作により作物の価格が低下すると、採算が合わず出荷
が出来なくなる現象が起きて、やむおえず作物を廃棄せざる状態になります。
生産者としては苦渋の選択を迫られた結果の話です。
もう一つ受取る側の消費者の動向にも見逃せない点があります。最近では
一部の人達には余りやかましく言わなくなりましたが、見た目の形が綺麗で不
揃いや土の付いた物は駄目等の、集荷前の段階での手数のかかる消費者
の要望に応える為、厳密な規格や等級を決める色々な手数が災いをしてい
る。このような現状からの脱却に限りをつけて、消費者に直接を販路開拓し
て規格外共利用を出来る様な、システムを研究した成功例をテレビで紹介を
しておりました。、
その中での農家のおばさんが、今迄は少品種大量生産の為折角手間隙を
掛た作物も、流通の都合で形や鮮度だけが要求される為に、熟成前に収穫
をしたりして余分な手間がかかり収穫の割には収入が少なく、時には豊作に
なれば豊作貧乏、不作なら収入不安が日常当り前の状態でした。直販に成
功をしてからは少しずつ収入面でも安定して、農作業が一層面白くなって逆
に畑に出かける時間が増えたこんな百姓冥利に尽きるなんて夢にも思って
おりました。このままなら畑の中で作業中に死んでも本望です。と嬉しそ
うに話してみえたその顔は、暫く見なかった健康で美しいそのものの顔でし
た。テレビを見て久し振りに感動をしたおばさんの話です。

都市銀行を定年退職をして2年目、悠々自適とお見かけしたおじさんには、
ある会で時々お目にかかる事がありましたが、どうも一つ馴染めない処が
あって余り親しく話をした事が有りませんでした。或る食事会の時にたまた
ま同席をしましたので、お酒も入っており初めて打ち解けて話をしました。
何故そのおじさんに馴染めないかと言いますと、エリート意識が前に出る尊
大な所があり云う事と実際に行っておる事が違っておる二重人格的なとこ
ろがあり、しかもお金に対して出し汚い所があるからで、私の一番嫌いなタ
イプだと言う事です。話題はゴルフの話になって、平均一週間に一回位出
かける事に心がけているが、家内が出掛け過ぎだと言って口喧しくて困って
おるが、私に如何思われますかと言われますので、お宅の場合別に金銭的
にお困りではない事ですから、年齢から言って健康の為にも相手が有った
ら、適当と違いますかと答えたら、実はそれがと口の中で少し躊躇して次
のように話されました。

銀行在職時代は定年退職をしたら趣味として、何とかして好きなゴルフ三昧
で暮らして見たいと思って、少しずつ臍繰りを貯めて、会員権も手に入れて
暫くは小使い不自由なく、自由に出かけれると思って退職をしたそうです。さ
て退職をして退職金も貰い、退職後次の就職先を用意して貰えてがそれも
辞退してしまい、やれやれと思い家に帰って家内に事後の相談をした所、そ
こでひと悶着がおきしまいました。
今迄家計の事は家内任せで銀行マンとして恥ずかしい話、預貯金が幾ら有
って如何のようになっているか不明でした。問い質してみて判った事は退職
金以外にはいくらも無かったのでした。家内の言い分は二人の子供の教育
費と、嫁に出したりした費用や、15年前に新築した家の借入れ返済分等、
又銀行員としての体面維持で毎月の生活費も馬鹿にならずそんなに残るは
ずが無く、自分が今でも何処かに就職したい位だと、散々言われて大困りし
ました。
それでもこれからの家計は退職金と年金を併せて困る事は無いけれど、さり
とて今迄の体面を捨てるわけにはいかず、そんな事情が有って好きなゴルフ
にも大手を振って出掛ける事もままならずので、何とも痛し痒しの状態です。
それでも好な事には辞められません、ジレンマの中でストレスが溜ります。

私もゴルフは昭和40年前から平成になる少し前迄、22年間位現役でやりま
したが、如何も勝負事が嫌いで心底好きになれず、これ以上続けても上手に
はなれる見込みも無く、あっさりと止めてしまい、それ程面白いとは思った事
も無かったので、未練は有りませんその話を聞いて世の中の男性は退職後
の人生を過すには、大変だなーと思いました。好きな事とは言えお母さんの
顔色を伺いながら、付き合いの体面に拘り断る事も出来ず、例え経済的に
余裕があっても、肩身の狭い想いをしながらでも続け無ければならず、全く
大変です。

















NO-08-200-44
19-03-30 編集

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おじさんの言い分 おばさんの言い分 NO-4

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